Medicines Australiaが直近に改訂したガイドラインの順守、高度なメディア対応、ダイナミックさを感じさせるデザイン、照明、さまざまな現場プログラムやアンプなど、多面的なプロジェクト管理を請け負い、バクスターインターナショナル様の展示会は盛況のうちに幕を閉じました。

“Idea International provides a stellar partnership and peace of mind!”

目的:

バクスター社はメルボルンで開催された世界血友病連盟会議の最大のスポンサーでした。それがどのような結果を生んだかを説明する前に、オーストラリアの展示環境について見てみましょう。

英語を第一言語とする人口およそ23,261,702人を擁するオーストラリア本土は、世界最大の島、そして、世界最小の大陸でもあり、単一の国として統治される世界で唯一の大陸です。詳細は後ほど触れますが、この環境は、医療関連の展示会の管理規制にも大きく影響します。

オーストラリアの展示スタイルは、アメリカとイギリスなどのヨーロッパのスタイルが混在しています。オーストラリアで展示を行う際には、シェルスキーム(基礎小間)と独自の展示ブースを手掛ける業者に依頼するのが通常です。電気系統の整備は大手業者が、その他の設備一式は、主催者が手配した業者が担当するのが一般的です。搬入と搬出の時間はとても短く限られており、防火などに関する厳しい規制もあります。全ての小間やブースのフロアプランは、主催者が指定するプロセスを経て、会場の承認を得なければいけません。レンタルカーペットは環境に優しい製品ですが、使える色が限定されてしまいます。ニードルパンチカーペットも利用できますが、高額になります。

展示会ビジネスの市場が限られているオーストラリアでは、アメリカやイギリス、ヨーロッパでは容易に入手できる多くの資材を調達するのも困難です。看板の制作にも費用がかさみます。一方、オーストラリアの会場での業務に労働組合が関与することはなく、ドレージも発生しません。展示者がスペースのみのスタンドを発注した場合、ほとんどの場合はコンクリートの床だけが用意され、電源や照明、オーディオ機器、什器などの備品は含まれません。

WHFのような比較的規模の大きな展示会では、運送業者を手配します。オーストラリアの展示場は全て禁煙です。追加の什器、電源、照明、オーディオ機器などが必要な場合は、現地の業者を利用できますが、特急料金がかかり、費用がかさみます。

昨今、オーストラリアの主要7カ所の展示会場が、グローバルな展示会に適したロケーションとして急浮上しています。単一政府が大陸全体を統治していること、そして大規模な展示会がオーストラリア経済へもたらす貢献度が非常に高いことから、政府が展示会誘致をもっと支援すべきという政治的要望が高まっています。それを受け政府も多大な公的支援を行っていることから、オーストラリアでのグローバルな展示会の開催がさらに増える傾向にあります。オーストラリアへの入国にはビザが必要ですが、パスポートに連動させる電子手続きを取ることで、簡単に準備ができます。

オーストラリアの国際的な展示会には多くの来場者や出展者が会場に足を運ぶことから、潜在的なビジネスチャンスがあふれています。ネームタグスキャナを採用することで、来場者の情報を収集することも可能です。

あまり固くならずに、カジュアルな対応を心掛けてください。相手をファーストネームで呼んでもまったく問題ありません。「hello」や「how are you?」と声をかけることから始めましょう。APACの多くの国で行われる作法は気にせず、気軽に名刺交換をします。

打ち合わせの時間は必ず守りましょう。時間厳守は当然のことです。プレゼンをする際は、事実だけを伝え、余計なものを付け加えたり、誇張したりはやめましょう。あくまでも事実に基づき、率直に伝えてください。あまりに詳細まで語るのはおすすめしません。

どこへ行くときも、何を着るかはとても重要です。メルボルンやシドニーでは、どちらかと言えばコンサバティブかビジネスルックな服装が好まれます。男性ならスーツ、女性ならワンピースかスーツが良いでしょう。ブリスベンやその他のビーチエリアでは、服装は比較的カジュアルです。

 

展示環境について気に留めておくべきその他の事項:

地元の労働者を雇用するのが好ましいです。オーストラリアには、アメリカに似た、展示用スタンドの設置や解体に関する非常に厳格な労働規範があり、それぞれの管理者が特定の労働の管轄権を持っています(通常は州ごとに異なる)。別の州での作業を許可する法律もありますが、許可や事務手続きが必要です。雇用する労働者が、展示会場で働くための適切なライセンスを持っているかを確認し、できるだけ地元から労働者を探すようにしてください。オーストラリア人以外の国籍の人間がオーストラリアで働く際にも多くの制限があるので、必ず現地のオーストラリアの行政機関に最新情報を確認してください。現場に行って自分の仕事をすればよいだけ、という安易な考え決してしないでください。必ず、事前に雇用主、または出展者が適正な許可証や書類を会場や主催者に提出し、承認を得ていることを確認してください。

一般的に、展示ブースの設営にはは、布などの材料で簡易的に骨組みを覆い、シェルスキーム(基礎小間)に飾りつけを行うなどの方法で構成するか、オリジナルに構成します。オリジナルで作ったブースは、通常、終了後に解体・処分されます。最近は、レンタル展示ブース(特に、押出しアルミニウムを使用するもの)の人気が高いです。アメリカでも多く見られるように、多くの出展者がハイブリッド展示を採用しています。

終了後に解体・処分するブースは今でも人気がありますが、展示に使用する回数や国内のどこで展示するかなどの状況によって、多くの企業がブースを2~3年間保管する傾向も増えてきました。展示の構成を決める時には、プログラム全体を吟味することが大切です。

オーストラリアで使用される素材は、木材、積層板、システム構造物、事前組み立て式の積層木材製品、プラスチックなど、アメリカで使用される材料と非常によく似ています。布地やグラフィックもアメリカと似ています。ただし、上げ床には注意が必要です。カーペットを希望すれば手配は可能ですが、代用としてメラミン樹脂が使われることが多いです。ただし、たいていの場合、アメリカで使われるカーペットほどの厚みはありません。

必要な書類を揃えること(順守しないと厳しい罰則が科されます)が重要なのはもちろんですが、健康と安全に関する厳しい法律があることも覚えておいてください。

オーストラリアのビジネスシーンでは、感情や感覚はそれほど重要視されません。アメリカでは、感情に訴えるマーケティングが主流ですが(例:コマーシャルに登場する可愛い赤ちゃん)、それはオーストラリアでは通用しません。オーストラリア人にとって、何かを決定するのに求められるのは、事実と数字だからです。

アメリカでは、少しほかの会話をし、相手を知ってからビジネスの話を始める傾向がありますが、オーストラリアではすぐに本題に入ります。

 

Medicines Australiaによるガイドライン:

以下は、オーストラリアで開催される国際会議に関するガイドラインです。

  • 製薬会社は、処方薬に関する販促ディスプレイに一般人が接したり、目にしたりすることがないようにしなければならない。
  • 第三者が主催する科学や医療に関する学会の主な参加者が医療関係者である場合、製薬会社は特定の製品に関する情報を含むディスプレイを使用してもよい。ただし、企業は自社のスタッフに、医療関係者以外には特定の製品についての情報を提供してはならないことを徹底しなければいけない。
  • ブースへの来場を目的に、医療関係者に対して粗品や現金の授与、もしくはチャリティや団体への寄付を図ってはいけない(セクション9.6.7)。
  • 賞品の授与を含む、医療関係者を対象にしたゲームをしてはいけない。企業は、ブースで医療関係者にクイズを出すなどをしてもよいが、賞品の授与をしてはいけない。(セクション2.7.1)

 

「プロモーション」の定義

Medicines Australiaによると、「プロモーション」、「販売促進目的」、「販売促進のため宣伝文句」などの言葉の意味には、ある企業または企業を代表する者が、口頭または書面に関わらず、その製品の使用を奨励するために、質的あるいは量的ではない治療のカテゴリまたは承認された表示についての単純な説明を超えて、ある製品の肯定的な特質を伝えることを意味する。そこには、効能、副作用の割合、その他の製品の注意事項や比較情報に関する内容が含まれる。

 

Medicines Australiaからのギリギリのタイミングでの注意:現場での突発的な変化に対応できる適応力

APACでの医療関連展示ブースを数多く手がけてきたアイデアインターナショナルだからこそ、常に各地の規制に適格に対応することができます。今回のケースでは、展示会の前夜に、WHFの主催者がスタンドの検査に回りました。すると、医療関連の展示と販促目的の企業展示の間を仕切る壁が低すぎるという指摘を受けたのです。バクスター社の製品の効能を説明する販促展示自体にはもちろん問題はなく、医療関連側の展示でも、治療領域について(血友病の治療薬であるということ)のみ記載していました。医療関連の展示内に立つスタッフは、隣で展示していたブランドの製品情報を見ることも許されません。最終的に、私たちのとっさの機転で、ブース間の壁を拡張することにしました。これにより、バクスター社は規制に準拠することができ、主催者の要求も満たされました。

 

アイデアインターナショナルの医療展示に関する専門知識については、詳細はこちらをご覧ください。

 

出展社について

バクスターインターナショナル

「命を救い、維持するイノベーションと、それを世に送り出すヘルスケア事業者が出会える機会を提供する」という重要な役割を担うのは、イリノイ州ディアフィールドに拠点を置くバクスター。創業から85年、世界各国の医療業界で、数々のブレークスルーをもたらしてきた自社の豊かな経験を元に、バクスターのスタッフが、次世代にさらなる変革をもたらすべく躍進しています。血友病、腎臓病、免疫不全、慢性疾患、急性疾患の治療に重きを置いたバクスターの商品やテクノロジー、治療技術は世界の100を超える国や地域で活用されています。

展示会について

世界血友病連盟(オーストラリア・メルボルン)

世界血友病連盟(WFH)は、血友病などの遺伝性出血性疾患、フォン・ヴィレブランド病、希少な因子欠乏症、遺伝性血小板障害などの治療や患者のケアを専門とし、この分野を50年に渡って国際的にけん引してきました。WFHの総会は、120の国や地域から4000人以上の参加者が集う、世界最大の血友病に特化した国際会議です。

ハイライト

WFH総会期間中、バクスターは、会社紹介(40×40フィート)、医療関連(40×40フィート)、ポスター展示(40×25フィート)、ホスピタリティ(40×35フィート)の4つの部門で多目的にブースを展開し、その存在感を示しました。異なる4つのブースでありながら、バクスターのブランドイメージを一貫して表現することに成功しました。難点だったのは、オーストラリアの薬品庁が定める販売促進に関するガイドラインに準拠するようにブースを構成しなければならなかったことです。ガイドラインが公表されてから間もない時期に展示会が開催されたため、規定に違反するようなブースもあった一方で、アイデアインターナショナルが手がけたバクスターのブースは、最新のオーストラリアのガイドラインにも問題なく対応していました。

Kudos

“From the early planning stages throughout execution, Chris and his team performed at the highest levels of professionalism and expertise! Given the fact that the show was in Australia, with the distance and time change, we had to be organized above & beyond and work with local sources to ensure the success of the event program. Chris directed numerous suppliers, talent and technical support, leaving no detail un- attended! This event required sophisticated media, dynamic architecture & lighting, a number of on-site activities & promotions along with robust catering services. Plus, because this was a medical show, we had to make sure we were compliant with local regulations from Medicines Australia. The project management was multi-faceted, and while some challenges arose on-site, everything was handled flawlessly by Chris & his team. I highly recommend Idea International no matter where your program and/or event takes you. They truly provide a stellar partnership and peace of mind!”

Peace of mind, half a world away ™

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